デパートのような本
斜陽化が叫ばれて久しいデパートは「何でもあるけど欲しいものは何もない」などと揶揄されます。
失礼ながらこの本がまさにそれ。
利用者のクチコミを多数載せることで評価の精度を高めようとしているのでしょうが、たとえば何の脈略もなく「トロがおいしい」とだけ書かれてもはたしてそれが参考たりうるか?と問われれば答えは間違いなく「否」。
しかも内容自体は普通のガイドブックにある案内文と何らかわることなく、要するに「クチコミ」という体裁をとってもっともらしさを演出しているだけ。
ジャンル分けもかなり雑で「和食・すし」の中でとんかつ屋とすし屋が並んでいたり、町の定食屋と高級な和食のお店がごったまぜになっていたりと、いったいどんな人をターゲットにしているのか全く理解できません。
利用者のクチコミのあとに「店主より」のコメントがあり合点がいきました。
要するに宣伝なんですね。
そういえばクチコミも本当にネガティブなものは皆無ですね~。
「おいしいお店860店」もウリのようですが、それだけ詰め込めば1店あたりの情報量も少なくなり、しかも先述の通り客単価や店の格、さらに所在地もはなから無視した構成。
出版社が昭文社ということで再度納得。
要するに体裁と目先をかえた「まっぷる」なんですね。
本の体裁やロゴを見ても、現在ではあまたある外国からやってきたガイドブックを少し意識してるようですがちょっと痛々しいです。
★ひとつでは申し訳ないので2つにしま...
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